喜右衛門園芸

植物栽培、観察、雑学、情報発信

メセン-2・マルロティステラ

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Marlothistella uniondelensis です。
マイナーメセンなんて言われる大多数の中に含まれ、花の無い時はあまりパッとせず細めの葉を多数繁らせています。
葉には似合わず太い根茎を持っていて、栽培下では他の種類と同じく根上盆栽の様に仕立てられるメセンです。

葉と花に変異が見られ、葉の大きさや形状で古い時代に別な学名が付けられていた事もありました。
現在はそれぞれ変異とされ、全て同一の一属一種になっています。

葉には葉先まで滑らかに尖り幅が広く断面が蒲鉾形の大柄の物と、細く葉先の直ぐ近くまで同じ幅で断面は楕円形で小柄の物に大別出来ます。
葉色も深緑~灰緑(青)色まであります。

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これは花弁の色は比較的均一で、美しい桃紫色です。

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こちらは花弁の中心線が濃くその周りが薄い花を持つもので、周りが白っぽくもっと薄い物もあります。
全体的な印象は桃色な感じです。

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画像では違いが判りにくいですが、こちらは花色がショッキングピンクで発色がよく目立つ物です。

何れのタイプも珍しいものではなく流通するものの中にある物ばかりです。
若干花着きの良い物、比較的大輪のも等個体差はあるように思いますが、丈夫ですから栽培してみて下さい。
複数の株があれば多数の種子が取れて実生も出来ますし、かなりの大株にも、根上盆栽風にも出来ますから面白いと思います。
多肉植物特有の病気(赤褐色の点が出る)に感染している物を見ます(単体で感染する事は無いですが、害虫が媒介しているのと人工的な増殖時の刃物から感染が疑われる)から、害虫がつかないような栽培を心がけたいです。