喜右衛門園芸

植物栽培、観察、雑学、情報発信

Conophytum garden hybrid No.7

園芸コノフィツム覚書き・7 “ 千足アルチレ ”

古来品の中には本当に色々な物があります。
原種実生品は海外からの輸入による導入ですが、海外でも由来になる産地、採集者データが付いていない物も沢山あり、その様なものが国内に導入された。
またデータが輸入時
にあったとしても、その後に国内で失われたりしているので、もはや原種であっても園芸品です。

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この" 千足アルチレ " と言われる園芸品も詳細は不明で、原種だか交雑実生品など判りません。
コノハンの解説には、アルチレとして輸入された物らしい事が書かれています。
千足とは個人の名字と思われますが、勉強不足な私は知りません。
現在アルチレはフィキフォルメの同種異名になっていますが、その名前で導入された時点で品違い(フィキフォルメではない)なので、札落ちの状態です。

コノハンの記載画像では花は小さく極薄いピンク色なのですが、これらの個体はそれより大きい(直径12~3mm程)です。
コノハンの画像は撮影時に咲き出し直後だった可能性がありますので、特に問題は無いものと思っています。
その感じはを見るとオブコルデルム的ではありますが、交雑の可能性も十分にあります。
(当時の海外でも原種ではなさそうな交雑実生品的な物は数多く流通していました)

香りが良いとコノハンの解説にありますが、あまり強くはなく鼻を近づけないと香らない程度です。

導入時に複数の個体があったようで、
" 千足アルチレ" は1クローンではないようで、現在どの位のクローンが残っているかは不明です。
現在見られるものが、導入時の個体なのかそれらからの実生なのか興味があります。

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大型に育ち画像のもので大きな1枚は500円硬貨程になっています。
葉色は季節により少し変わりますが、基本的には灰緑色で、日を強く取ると少し赤みを感じる灰色になることがあります。