喜右衛門園芸

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Mesembs メセン-1・カルルアンツス Carruantus 

10年位前はリトープスコノフィツム
フォーカリア以外にも色々なメセン達があって、入手することは以外と簡単だった様に思われます。
それも昔からある古来品のクローンやそれを使った実生品、新たに種子導入による実生品など、色々あったと思う。
メセンでもある程度知名度があるものは現在も流通するが、先人達が愛培していた古来品は廃れてしまった様に思います。
マイナーメセンと呼ばれている現在も、以前から変わり無く知名度は低い存在なのかもしれません。

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Carruantus peersii ですが、それ程マイナーだとは思っていない(やっぱりマイナーかぁ)。
桜波、菊波なんて言う流通名がありますが、次のリンゲンス種と混同されて両方の名前でそれぞれ呼ばれてしまっています。
まぁ流通名はともかく、ピールシイ種は葉が短く荒々しい鋸歯が特徴です。

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次にCarruantus ringens です。
こちらは葉が細めで長く、鋸歯はあまり目立ちません。
かなり古くからあるようで、ホームセンター等でもよく見かけます。
それでも最近は見かけなくなったような。
厳冬季にはグレーな肌に赤っぽく染まる事があります。

何れの種も1~2cmの花茎で、黄色の中輪を咲かせます。

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こちらはリンゲンス種と思われますが、流通名 " 銀橋 " で入手したものです。
海外のサイト等の画像では、この " 銀橋 " をリンゲンス種として紹介されているようで、先に紹介したリンゲンス種のように鋸歯を含めた葉縁、葉の付け根等が褐色になりません。
" 銀橋 " は通年グリーンのボディで入手した時は白花品かと思ったほどでした。

花は黄花でしたが、いわゆる青軸品ではないかと思われます。
私が偶然発見し購入した時から他で見たことがないのですが、" 銀橋 " と園芸名があるので流通していたと思われます。
しかし知名度は極端に低く、廃れる寸前な程栽培個体は減ってしまっている事が想像されます。
成長はややゆっくりしているので、実生するのが良さそうです。
皆さんもどこかで見かけたら、是非手にして育ててみてください。

2021・6・7 現在の様子。
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春先から何回か咲いていますが、梅雨時期に咲くのは記憶にありません。

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こちらは ” 銀橋 ” ですが、良く咲きます。
何とか種子を取り ” 銀橋 ” を後に伝えたいです。


2021.8.22
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” 銀橋 ” の現在ですが、そろそろ鉢増しの感じですね。
通常なら鉢増しなんですが、目的の為ここはバラして個体数を増やすのが寛容でしょう。

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今年梅雨時期に種子を収穫し、時間が取れたので実生しました。
御覧の通り発芽はすこぶる良く、良質な種子が採れた様です。

どの位移植出来る苗が育つか判りませんが、この ” 銀橋 ” と並ぶ様なグリーン1色
が出来てくれたらと思っています。