喜右衛門園芸

植物栽培、観察、雑学、情報発信

Conophytum garden hybrid No.4

園芸コノフィツム覚書き・4“ 右大臣 ”

国内向けになるべく詳細な情報を書き残していこうと思います。
また随時訂正や新事実が判り次第更新していきます。

今回は 園芸交配品 " 右大臣 " ?です。

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そら豆の様な粒をしていますが、休眠から覚めてから花が終わる頃までは、もう少し小さく楕円形をしています。
画像では既に葉の内部で来季の葉が準備されて大きくなっているので、くびれています。
1枚の葉は来季2枚になるのが判りますね。
この時の葉は30mmを越えていたと思いましたが、コノハンの解説通り大型に育つものです。
葉数が多くなるにつれて(群生株)、葉の大きさも小さくなるのが一般的ですが、根のコンディションを最大限に良くしてあげると、この様な葉の大きさに育ちながら大群生します。
但し上手く大群生しコンディション良く維持するのは、なかなか難しい(たまたま上手くいくときもある)ので、沢山の保険を作って(株分けや葉挿しで)からチャレンジすることをオススメします。
群生株は本当に数時間のうちに溶けて、全滅なんて普通にありますからね。
体験談として15時頃見た時は何でもなかったのに、19時頃ライトで照らしたら溶けていた(腐っていた)。
こんな発見をした時には、
思わず " うゎぁーっ " 声を出してしまいますよ。

?としたのはコノハンの解説の様に紋様は黒味が強い様にはなかなかならず、栽培環境、仕方に原因があるのか不明だからです。
紋様は毎年少しずつ違う(大体の感じは変わらないが)ので、実物同士を比較しなければ判らないことが常です。

しかし特徴が何処か一致しない、どの様に栽培してもいつも同じ顔をしているのはどうしてか、直ぐに頭をよぎるのはこの事だ。
" 花園 " で書いたように、この " 右大臣 " にも複数のクローンが存在する可能性を考えなくてはなりません。
コノハンの画像の " 右大臣 " は確かに黒味のある深緑の線模様で、画像の物とは何か違和感を感じます。
コノハン " 右大臣 " のクローンを見たことがないので何ともしがたいですが、大型に育ち似たような線模様があるものを " 右大臣 " に加えた可能性を否定できていない為、" 右大臣 " ? と今のところしてあります。
勿論画像の個体には別なクローン名があって、どこからか " 右大臣 " として作り伝えられてしまった品違いの線も否定できませんし、実際に " 左大臣 " として同一のクローンが流通しているのも見ました。(因みに " 左大臣 " と言う原種園芸品は、全く似ても似つかない物です)

良く増えるし、大体の葉から花が咲きますからその点は良いです。

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こちらは古くからある" 右大臣 " ? です。
印象が大分違いますね。
コノハンの画像によく似たもので同一クローンかな?って思いますが、 " 右大臣 " と名されている個体の精査は未だ必要です。