喜右衛門園芸

植物栽培、観察、雑学、情報発信

センペルビウム・あれこれ 9 Sempervivum etcetra

センペルビウムは好きですが、似た物が多いため品違いや同品異名なものが世界中に散らばってしまい、どうにもならなくなっている気がします。

まぁ、品種を多数もつ植物の宿命でもありますが、センペルビウムのナショナルコレクションや作出された年代、氏名の資料があるだけまだマシでしょうか。

本来細かな違いの判る人が多いと言われる日本人でも、センペルビウムの品種で札落ちや混ざりがあったらまず見分けられる日本人は居ないと思いますが、どうでしょうか?

季節や日照、生理、成長過程等、様々な条件で、同じ品種のクローンであっても著しい変化を見せるセンペルビウムは、カメレオンです。

その中でも今の所札が無くとも他の品種と間違う事が無い品種と思われる物の中に、Saxson があります。

秋遅くと早春の気温が低い頃の美しさは、まず他にはありません。

遠目でも判るなんとも綺麗な品種です。

韓国で大量に増やされて国内でも流通する様になりましたが、栽培に関してはやや高温に敏感な事もありそれ程普及してません。

また多湿には弱く、雪の下、雨ざらしはまず良くありません。

そのくせ斑入り品ですから、日照が少ないと呆気なく弱り枯死してしまいます。

多湿に関しては難しいと思いますが、高温に関しては長く栽培している中で徐々にならしていくことが可能(なれてきています)と思いますので、皆さんも是非栽培の機会を得る事が出来たらこの姿を実際に見てください。


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